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赤岡 克昭; 宮部 昌文; 音部 治幹; 若井田 育夫
no journal, ,
核燃料物質の遠隔分析技術開発においては、レーザーブレークダウン発光分光(LIBS)におけるスペクトルの観測幅の制限から、元素・不純物分析にはLIBSを、同位体分析にはアブレーション共鳴吸収を適用し、二つの方法を組み合わせることで核燃料物質等の元素・同位体組成の定量分析が可能であることを報告してきた。この方法は確実に分析できる一方、異なる方法を組み合わせる点では煩雑性がある。そこで、スペクトル観測幅に着目したLIBS試験を行い、同位体観測の可能性について評価した。ジュラルミン中のMgのスペクトル幅と波長シフトの時間依存性について測定した結果、レーザー照射後、観測時間が遅れるにつれて、スペクトル幅が狭くなると共にシフトしていた中心波長が一定値に漸近していくことがわかった。この現象は、レーザー照射初期においては、プラズマ中の比較的高密度の電子によるシュタルク効果の影響を受けていたためと考えられる。観測時間を遅らせて電子密度が下がれば、シュタルク広がりがドップラー広がり程度までに抑制され、原理的により幅の狭いスペクトルが得られる可能性がある。これをUに適用した場合、スペクトル幅として2pm程度となることが予想される。以上から、観測時間を遅らせ、分光器の分解能を現在の4倍程度に高めることにより、UやPuの同位体をLIBSにより直接かつ簡便・迅速に観測できる可能性があることがわかった。